TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

小池都知事「東京都版CDC」の笑止千万

新型コロナウイルス対策では検査キット準備に失敗して、トランプ大統領の大不興をかっているとはいえ、CDC(米国疾病対策センター)は年間予算約8000億円、総職員数は約1万4000人、文字通り世界最強の疾病センターだ。
「第2波を防ぐために東京都版CDCを創設する」
小池都知事のほらふきは、再選後、かぜんスケールアップした。
既存施設を利用して新型コロナウイルスの第二波への備えをしたいという意図は理解する。
だがCDCは文字通り世界最強の疾病センターだ。まあ出来もしないことを派手にぶち上げて自己陶酔するいつものパターンではあるけれど、
いくらなんでも「東京都版CDC創設」は盛りすぎだ。
それは「浅草の花屋敷に東京都版ディズニーランド創設するわよ」と言ってるくらい荒唐無稽なたとえだからである。
選挙には強いが都庁職員の評判は史上最悪と言われるほど、この人は政策の実現にはいっさい興味がない。
嗚呼、返す返すも悔やまれるのは、都知事に知名度のある大物保守候補が立候補しなかったことだ。
1995年にタレント候補だった青島都知事誕生して以来、東京都知事選は有名人の人気投票と化している。
顔が売れている者が勝つ。4年間の実績評価などどうでもよい。政策の中身や行政手腕も問われない。
大事なのはイメージなのだ。
個人的には熊本副県知事として行政経験も積んだ40代の小野泰輔氏のような若手に東京都をまかせたら、
興味深い新展開も期待できたと思うと残念な結果だ。
有名か有名じゃないか。
それが都知事選の唯一の争点であった。
小池都知事「東京都版CDC」の笑止千万
globe.asahi.com感染症対策は安全保障、のアメリカ 「世界最強機関」CDCの内奥に記者が入った:朝日新聞GLOBE+