TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

核戦争の足音

日本ではレバノンは未知の国だ。イスラエルの隣国で、保釈中だったカルロス•ゴーンの脱出先として一時話題になったものの、日本ではいぜん未知の国である。
しかし最近は反イスラエル武装組織ヒズボラが拠点を置く国としてニュースに頻出する。
ヒズボラは単なる反ユダヤ武装組織ではない。イスラエル国家消滅を公言し、その軍事力はレバノン国軍の10倍とも言われている。そのバックはイスラエル消滅を国策とする核保有国のイランだ。
イスラエルのヒズボラ攻撃が激化している。ポケベル爆弾やトランシーバー爆弾でヒズボラ戦闘員に打撃を与え、ヒズボラの最高責任者ナスララ師を精密空爆で殺害した。これにはイランも報復するだろう。
「かつてホロコーストを経験したユダヤ人にとつては『全世界から同情されながら滅亡するよりも、全世界を敵に回して戦ってでも生き残る』というのが本音であり、信念 なのです」
佐藤優氏はその著書『戦争と有事』のそれがイスラエルの国是だいいます。
イスラエルを地上から殲滅することを国是とする国や武装組織との戦いがエスカレートすれば核攻撃もないとは言い切れない。
小規模な戦術核をイスラエルが使用すればイランも戦術核黙っていまい。それは第三次世界大戦の引き金にもなりかねない。
のんきな日本人にはリアリティーがないだろうが、ナスララ師殺害がもたらす影響は深刻だ。