TAKARABE
JOURNAL本質を捉える視点

アンチ立民だが「推し」は野田佳彦

私の政治信条は保守です。したがってアンチ立憲民主党ですが、政治家個人に対する評価は党派を超えます。じつは私の推しは野田佳彦氏なのです。

自民党総裁候補はいずれも野田氐の足元にも及ばない。その一面が代表選で彼が行った演説です。是非お読みいただきたい。

「私はこの壇上に立つことに戸惑いがありました。もっと若い人が出るべきである。あるいは、私が判断をした解散によって、多くの仲間が苦しい思いをいたしました。そういう思いを考えると、自問自答すると軽い気持ちで手を挙げることはとてもできない。このように思っています。

でも、自民党の総裁選挙の動きが始まったときに思いました。これでは民主主義の危機になると思いました。

党勢拡大のための代表選挙ではありません。今回は、政権を取るための戦いをしなければいけない。そういう思いから、覚悟を決めて立候補した次第であります。

私は浪人をした経験があります。96年全国一の僅差、105票差で敗れました。重複立候補していませんでしたが、惜敗率は99.9%でした。4年間浪

人しました。悶々とした日々を送っているときに、ある朝の勉強会に誘われていきました。

講師は朝顔のお話をしていました。朝顔は早朝に可憐な花を咲かせるが、一番花を咲かせるための大事な要件は何か。日の光だと思います。意外な話の展開になりました。日が当たる前の夜の闇と夜の冷たさこそが一番大事であるというお話だったんです。

それで私は敗北の理由がわかりました。夜の闇を知ってこそ明かりがありがたいと思える。冷たさを知ったればこそ、ぬくもりが嬉しいと思う。

その気持ちを私は知らなかったから負けたんだろうと思いこのような経験はみんなあるんじゃないですか。

立憲民主党。強い自民党公明党と戦って勝ち続けつつしている人はほとんどいません。落選経験もある、頑張っている総支部長たちもみんなそうじゃありませんか。我々は夜の闇と夜の冷たさを知っている。だからほのかな明かりと、ぬくもりがありがたいと思っている。

そこで積み上げてきた政策体系こそ今の時代の要請ではありませんか。勝ちっぱなしの自民党にはわからないことを我々は政策体系で作ってまいりました。格差が広がってまいりました。中間層からこぼれる人が出てきました。格差の是正し、分厚い中間層を復活するために、政権交代を実現しましょう。その先頭に立つ決意を申し上げて、冒頭のご挨拶とさせていただきます。」

どうですか。政治家としての見識、覚悟が自民党の総裁候補たちとは桁が違います。